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2008 年 2, 3月

沈黙

「心は自分の物語を語り始めたが、魂は「私には今聞くための時間がないのだ」と言った。」
ルーミー

畏敬の念を抱いた瞬間、人は語ることを止め、現在に存在します。 人は息を呑み、そして高次の状態が現れます。シェークスピアは言いました。「沈黙とは歓喜の完璧なる先触れだ。どれ位なんて言えるようなら、そんなもの幸せなどであるものか。」 このようなレベルの沈黙は同時に心理的な機械性をも暴きます。 この「あらゆる理解を超越した平安（peace that passes all understanding）」は、ひとつの指標となります。 複数の〈私〉は騒がしく、人が空想に陥っている時にはひときわ声高です。。

複数の〈私〉とは沈黙に照らしてみれば、機械的に反応する愚か者がごちゃ混ぜの中からその都度一つ取り出して自己主張しているようなものです。 真の自己の明かりの元では、それはまるで詐欺師の集団のようです。自分が誰か、何をするか、何をすべきか、他人は何をすべきか、と言った思案。セックスや金銭や所有物や健康や地位にまつわる複数の〈私〉。 精神的な向上、あるいはその欠落にまつわる複数の〈私〉。 人をおだてたり、卑しめたりする複数の〈私〉。 複数の〈私〉同士の競い合いは過熱化しますが、沈黙が訪れる時それらは静まります。

目覚めるにつれて、語るより沈黙すること、話すより聞くことの方がより自然であることが分かります。 オリジナルなスクールが用いた沈黙の誓いというテクニックは、複数の〈私〉の実体が幻想であると明らかにすることを意図していました。スクールの生徒は最終的には、複数の〈私〉という混沌には沈黙に打ち勝つだけの力がないことを見出します。 複数の〈私〉は沈黙の内に消えていきます。 現在に存在することによってあなたの中で沈黙が成長します。

エーゲ文明（紀元前3300〜2000年頃）のキクラデス諸島の青銅器文化の頭部による、空に向けた無言の顔。

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